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パンの基礎知識まとめ

クラストが香ばしいフランスパンやバゲットなどのハード系パンの盛り合わせ
外皮(クラスト)が香ばしく焼き上がったハード系パン。噛むほどに小麦の風味が広がります。

パンとは

パンは、小麦粉を主原料とし、水・酵母・塩を基本に作られる発酵食品です。発酵によって生まれる炭酸ガスを小麦粉中のグルテンが保持することで、ふくらみと弾力を持つのが特徴です。

パンの主な種類

リーン

生地の材料が 小麦粉・イースト・水・塩 といった基本材料に近いパンを「リーン」と呼びます。
「リーン(lean)」は「簡素な」「脂肪の少ない」という意味を持ち、バターや油脂、砂糖をあまり加えないため、軽く噛み応えのある食感や小麦本来の風味を楽しめるのが特徴です。

代表例

  • フランスパン
  • カンパーニュ
  • ベーグル

ハード

クラストとはパンの外皮を指し、焼き上げによって固く仕上がるのが特徴です。粉が焼けた香ばしい香りや発酵による風味が凝縮されており、特にリーンな配合のパンに多く見られます。

クラスト(Crust)

パンの外側にできる「外皮」の部分をクラストと呼びます。
特にリーンな配合のパンに多く見られ、粉が焼けた香ばしい香りや発酵による風味が凝縮されています。焼成によって固さや色合いが変わり、食感や香りの大きな要素となります。

代表例

  • フランスパン(バゲット)
  • カンパーニュ
  • バタール
  • ハード系ベーグル

ソフト

クラスト(外皮)とクラム(中身)の両方がやわらかく、ふんわりと仕上がったパンを指します。バターや卵、砂糖、牛乳などを加えた リッチな配合のパン に多く見られ、しっとりとした口当たりと甘みのある風味が特徴です。

代表例

  • 食パン
  • ロールパン
  • ブリオッシュ
  • メロンパン

リッチ

リッチとは、基本材料(小麦粉・水・イースト・塩)に加えて、砂糖・油脂・乳製品・卵などの 副材料を多く配合したパン を指します。
「リッチ(rich)」には「豊富な」「コクのある」という意味があり、その名のとおり風味や甘みが豊かで、やわらかくしっとりとした食感が特徴です。

代表例

  • デニッシュペストリー
  • 食パン
  • ロールパン
  • ブリオッシュ

パン作りに必要な基本材料

  • 酵母:発酵により生地を膨らませ、香りを作る
  • :味を整え、発酵をコントロール
  • 副材料(砂糖、油脂、卵、乳製品など):風味や食感を豊かにする

小麦粉

パン作りに欠かせない小麦粉については、別途特集記事をまとめています。種類や特徴を知ることで、パンの仕上がりが大きく変わりますので、ぜひご参照ください。

パン作りに欠かせない“水”の役割や加水率、水質の違いについてまとめた特集記事をご用意しています。

水の背景に並べられたパンと小麦の穂。パン作りにおける水の重要性を表すイメージ

パンの発酵とグルテン

小麦粉に含まれるたんぱく質「グリアジン」と「グルテニン」が水と混ざることでグルテンが生成されます。
このグルテンがガスを抱き込み、焼き上げた時のふっくらとした食感を作ります。

パン作りの基本工程

  1. 計量・ミキシング:材料を正確に計量し、こねてグルテンを作る
  2. 一次発酵:生地を休ませて膨らませる
  3. ガス抜き・成形:ガスを抜いて形を整える
  4. 二次発酵:成形後、さらに発酵させる
  5. 焼成:オーブンで焼き上げる
クラストが香ばしいフランスパンやバゲットなどのハード系パンの盛り合わせ

パンの保存方法

  • 常温:2日程度で食べきる
  • 冷凍:ラップで包み保存、解凍時はトーストがおすすめ
  • 冷蔵:乾燥や老化が進みやすいため不向き

パンに関する豆知識

  • 日本で一般的に食べられる「食パン」は、明治時代に広まりました
  • 世界には発酵方法や形状の異なる多種多様なパンが存在します
  • パンは食文化や宗教行事とも深く結びついています